恐るべきドライバー
その正体は、アラスカン マラミュート‼︎
アラスカ西部の海岸地方で暮らすエスキモーのマラミュート族が長期にわたって飼育していた労働犬で、そり引きや狩猟、漁業に従事していた。その起源をたどると、シベリアを原産地とするサモエドやシベリアン・ハスキーなどと同系統となる可能性があるが、確証はない。18世紀に入ってアラスカに上陸した白人によって、厳しい寒さの中で精力的に活動する犬の存在が感嘆をもって文明圏に紹介される。それまで純粋性を保っていたアラスカン・マラミュートだが、ゴールドラッシュでアラスカに大量の白人が流入すると、賞金をかけた犬ぞりレースが盛んになり、より速く走る犬を作出するために、あるいはただ単に多くの犬を供給するために、他犬種との雑交が流行する。その結果、純粋なアラスカン・マラミュートの血統は衰退するが、1926年以降、アメリカ国内で純粋犬保存の機運が高まり、愛好家によって伝統的なアラスカン・マラミュートの改良が始まった。
工事部 戸田